公立学校の「先生」になるには

教員免許を取得しただけでは、公立学校の先生にはなれません。公立学校の先生になるためには、「教員採用選考試験」に合格しなければなりません。この教員採用選考試験(以下、教採)は、他の公務員試験と異なり、問題作成から試験実施、合格者発表まで、各都道府県や政令指令都市が独自で行う試験です。

教採の受験資格も各都道府県や政令都市により違いますが、必須なのは教員免許を取得していること、あるいは取得見込みであることです。それに加え、受験できる年齢にも制限が設けられており、30歳〜35歳を上限とする自治体がほとんどです。

しかし広島県や高知県、愛知県は40歳まで、大阪府は46歳まで受験することができます。近年は教採に社会人枠を設け、社会人として活躍してきた人たちが教師となることも増えてきました。それに伴い、受験できる年齢を引き上げる自治体も少しずつですが増えてきています。

教採の合格者数も、自治体によって違います。少子化により先生の採用数が減ると心配されている一方で、団塊の世代の先生達が大量退職した影響を受けてこの数年間の採用数は増加傾向にあります。特に、東京都や神奈川県などの都市部で採用数が増加しています。これは、算数や国語の少人数指導や、一部の教科を教科担任制としたことで、学校現場の必要数が増えたからでしょう。「狭き門」であった教員採用選考試験は、今一番合格を狙いやすい時期といえるかもしれません。

しかし、沖縄など公務員志向の強い地方では、採用数に対する志願者数がとても多く、合格するのが難しい状況は変わっていません。合格できるまで、何年も臨時教員や非常勤講師として勤めている人たちもたくさんいます。それだけ公立学校の「先生」という仕事は、多くの人たちにとって魅力的なのでしょう。

教採に合格できたからといって、必ず先生として採用されるわけではありません。ほとんどの自治体では「名簿登載方式」をとっており、合格すると採用候補者としてこの名簿に登載されます。候補者名簿への登載は、試験結果の上位者から(あるいは2段階もしくは3段階にランクを分けて)登載され、その登載順に採用内定が出されます。もし、最終合格者数が教員儒教を上回っていたら、超過した者については不採用となります。その場合、候補者名簿は1年間有効ですので、その期間内に教員の欠員が生じたときには繰り上げて採用されることがあります。

登載期間の1年を越えて採用されなかった場合は、次年度の試験を再受験しなければなりません。しかし最近では、候補者名簿に登載されながら採用されなかった者に対して、次年度の全試験あるいは試験の一部を免除するといった措置をとる自治体が増えてきています。

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